タンタン アメリカへ(モノクロ普及版)
“絵本で、マンガで、小説で、それ以上″
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画像がないのでオリジナルのリンクも。
小学校低学年から中学生くらいの間まで、図書館でちょいちょい借りては愛読していた
シリーズ。
このたび、たまたま立ち寄った輸入雑貨系のお店(書店ではなく)で見かけ、懐かしさと
同時にB5サイズの持ち運びやすさにも惹かれ、読んだことのなかったこちらのお話を購入
しました。
好きだった本はいろいろあるけど、今思い返しても、この存在感は特別。
まあ、単純な理由のひとつは、にこれが「漫画」だったからだと思います。
当時見ていたオリジナル版は、装丁としては大きな絵本サイズで、フルカラーだったの
ですが、中身はコマ割りされた漫画仕立て。
近くの図書館で借りられた、貴重なコミックスでした。
ただし、絵本体裁の漫画といっても、結構文字が多くて、ストーリーもそこそこ社会派
なので、あながち幼児向けではなく、読みごたえのあるシリーズでした。
世界各地を舞台に、ハリウッド映画やゲームみたいな冒険活劇の展開も、コミカルな
登場人物たちも、子供心を掴んでいたんだろうな。
そして本作は、シリーズの中でもかなり初期の作品らしく、かなり時代を感じさせますが、
そのぶん「“元祖”タンタンシリーズ」といった様相。
時代が時代(1930年代)なので、普通にインディアンに対するアレな表現とかも
ありつつ、当時のヨーロッパ人のアメリカに対する「生き馬の目を抜く拝金的な新興国」
というイメージが戯画化されてよく伝わってきます。
それこそ、世界大戦より前の時代の世界の構図。
そんな時代もあったんだよね。
一時期は日本もそんな風に見られてたのかな。
今でいうとあれかな…いや、なんでもない。
長年の愛着の割にあんまりよく覚えてなかったけど、タンタンってベルギー人
だったのか。
まあ、当時は「ベルギー」と言われても、まったくピンと来なかったんだろうな。
この本の中ではまだ、多分に未開の要素を残すアメリカの方がよほど馴染み深く、
子供だって知ってる海外の国の名前だった、そんな時代にこのシリーズに出会いました。
大人の視点で見ると、また新たにいろんなことが伺えてきます。