タンタン アメリカへ(モノクロ普及版)

“絵本で、マンガで、小説で、それ以上″

[rakuten:book:11356450:detail]


画像がないのでオリジナルのリンクも。

ペーパーバック版 タンタン アメリカへ (タンタンの冒険)

小学校低学年から中学生くらいの間まで、図書館でちょいちょい借りては愛読していた
シリーズ。

このたび、たまたま立ち寄った輸入雑貨系のお店(書店ではなく)で見かけ、懐かしさと
同時にB5サイズの持ち運びやすさにも惹かれ、読んだことのなかったこちらのお話を購入
しました。

好きだった本はいろいろあるけど、今思い返しても、この存在感は特別。

まあ、単純な理由のひとつは、にこれが「漫画」だったからだと思います。
当時見ていたオリジナル版は、装丁としては大きな絵本サイズで、フルカラーだったの
ですが、中身はコマ割りされた漫画仕立て。
近くの図書館で借りられた、貴重なコミックスでした。

ただし、絵本体裁の漫画といっても、結構文字が多くて、ストーリーもそこそこ社会派
なので、あながち幼児向けではなく、読みごたえのあるシリーズでした。

世界各地を舞台に、ハリウッド映画やゲームみたいな冒険活劇の展開も、コミカルな
登場人物たちも、子供心を掴んでいたんだろうな。

そして本作は、シリーズの中でもかなり初期の作品らしく、かなり時代を感じさせますが、
そのぶん「“元祖”タンタンシリーズ」といった様相。

時代が時代(1930年代)なので、普通にインディアンに対するアレな表現とかも
ありつつ、当時のヨーロッパ人のアメリカに対する「生き馬の目を抜く拝金的な新興国
というイメージが戯画化されてよく伝わってきます。
それこそ、世界大戦より前の時代の世界の構図。

そんな時代もあったんだよね。
一時期は日本もそんな風に見られてたのかな。
今でいうとあれかな…いや、なんでもない。

長年の愛着の割にあんまりよく覚えてなかったけど、タンタンってベルギー人
だったのか。
まあ、当時は「ベルギー」と言われても、まったくピンと来なかったんだろうな。

この本の中ではまだ、多分に未開の要素を残すアメリカの方がよほど馴染み深く、
子供だって知ってる海外の国の名前だった、そんな時代にこのシリーズに出会いました。

大人の視点で見ると、また新たにいろんなことが伺えてきます。


スノーウィも可愛い。