世界を変えるデザイン

イベント名が「世界を変えるデザイン展」、そして開催場所が東京ミッドタウン
デザインハブとくれば、イメージされるのは近代アートか、最先端の工業デザイン
あたりではないだろうか。


実は、こちらのイベントで紹介されているのは途上国向けの生活用品や各種の機材。


水を汲むタンクが、角型ではなくドーナツ型であれば、長い距離でも転がして
運ぶことができる。
結果、水場から遠いところに住む人々も、安全な水を手に入れやすくなる。

世界を変えるデザインって、実はそういうこと。


その他にも、現地で安価に製造・メンテナンスが可能なゴム製の義足や、
昼間の太陽光からソーラーパネルで蓄電して夜に使えるライト等々、
様々な分野にわたる、「人が生きていくために大切な」道具たちが、実際に
見て触れる形で展示されていました。


そうか、ここでいうデザインは、「設計」や「企画」の意味の“design”
だったのか、と勝手に納得してみる。


これがたとえば、『途上国向け企画機材展』なんていう名前で、どこぞの公共の施設
で開催されたイベントだったら、いろんな意味でかなり様子が違っていただろうな。


六本木のお洒落なスポット、ショッピングやデートのついでに寄れてしまう場所で、
今風にキレイにパッケージされることで、「途上国支援」という分野にいろんな人が
気軽にアクセスしやすくなる。


そういった「演出」の面でも、意義のある素敵な企画だと思う。


「世界を変えるデザイン」展(6月13日まで開催)
http://exhibition.bop-design.com/