スノーホワイト(2)
数日前のエントリに続き。
以下、もろもろ雑感。
●散々にイジッた後ではありますが、スノーホワイト役のクリステン・スチュアート、アンニュイで浮世離れ
した美しさが、作品世界に非常にハマッていたと思います。
くるくると表情の変わる可愛らしいヒロインではなかったけれど(それもあって賛否両論かもしれないけれど)、
本作においては彼女のビジュアルと演技が合っていたと思う。
クライマックスの戦争の場面にて、髪を束ねて甲冑に身を包んだ姿も綺麗でしたね。
ドレスより似合うんじゃないかとすら。
アレが似合う女性ってそうそう居るのかな。
●悪の女王役のシャーリーズ・セロンも、流石のお美しさでした。
不気味な魔女というよりは、こちらも直球の「強い女性」、随所でヒステリックで暴力的な印象でした。
物語の本筋には絡まないながら、断片的な回想で、女王の生い立ちを掘り下げていたのは良かったと思います。
あくまで人外の存在ではなく、若干の呪術の心得を持つ貧しい一族のもとに生まれた人間で、不遇な生い立ち
の中でそれら(と自らの美貌)を武器に復讐に走った女性。
「美しさ」を「男性社会への復讐のための力」とする、彼女の位置付けにも若干フェミニズムが見て取れるような。
●女王の弟フィン、一にも二にも、何故あのヘアスタイル。
スマートイケメンではなく若干不気味な風情なのは意図的な演出だと思いますが、女王の怒声や残虐行為、
苦しむ国民達などの緊迫感あるシーンが続く中、彼がスクリーンに現れるたび若干「・・・ぷっ」ときて
しょうがなかったんですけども。
ある意味、ほどよく和ませてもらったけれど、別にキャラクターとして道化回しなわけじゃないし、
作り手側は笑わせる意図はないのかな。
●「7人の小人が可愛くない」というクレームを随所で見かけましたが、あれはディズニーがちょっと
特殊なのであって、実写化するならあんなもんだろうと思う。ドワーフなんだよ、彼等。
例:ドワーフのギムリさん(by指輪物語)
●予告にも入っているシーンですが、ミルク風呂?に浸かった女王が全身白塗りのように
なって浮き上がる姿、自由の女神を模しているように見えたのは意図的だったのか・・・
国民相手に残虐を尽くしておいて「皆殺しにしないのだから私は慈悲深い」なんて凄まじい自己正当化を
しながら。
なんですか、そういうこと?
本当に、悪役を自国にたとえたのだとしたら、すごいと思うけど。
●タイミング良く白雪姫の逃走を助けた白馬が沼にはまるシーンで「アルタクス!」と
心で叫んだ人は少なからずいたはず(by ネバーエンディングストーリー)
かぶってましたよ、かなり。
●シシ神様・・・
●『王子様のキス』は2人分必要だったってことでしょうか(真顔)。
冒頭から微妙にチラついていた筈の恋愛展開は、まさかの投げっぱなしで終わりましたね。
なんかもう、彼女の国だから一妻多夫でもいいとは思うけど(え)
どうやら続編の予定もあるみたいで、その関係であえて結末がクリアになっていないとか。
●本作に限らずよく見る気がするんだけど、キャラクターが剣etcで倒されたときに、身体が
残らずに金属片になって飛び散るとか、大量の小動物(鳥とか蝶とか)が飛散するとかいうのは、
最近の流行りなんでしょうか。
流血や死体の描写がないぶん、残虐風味がマイルドになるということかしらね。
レーティングにも融通がきくとか(←深読み)
公式サイト: http://snowwhite-movie.jp/