風物詩
「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」在原業平
古今和歌集より。
「この世に桜などというものが無ければ、人々はもっと穏やかに春を
過ごすだろうに」
という意味で、要は人々が桜の開花に注目して楽しみにするあまり、
雨風を気にしたりなんだりと落ち着かなくなってしまう気持ちを
逆説的に表現した歌、とのこと。
なんでこの冬の時期にこんな和歌を持ちだしたかというと。
…現代社会で、この「桜」に最も近いのは「クリスマス」だろうな、
と思ったので。
ベースとしては楽しいイベントなのだけど、様々に人の心をかき乱して
いろんな感情や相克を巻き起こす様子が。
こちらは先日触れた冬至とはうって変わって、人々への影響力も経済
効果も相当大きいイベントですね。
年の瀬の折、なるべく心穏やかには過ごしたいものですが。
なにはともあれ。
少し遅いけどメリークリスマス。
心穏やかに良い週末を。