ささのはさらさら

七夕の少し前から、もよりの商業施設に登場した笹。
こちらは4,5メートルもない、人の背丈くらいの可愛らしいものでした。

来訪者が自由に短冊を書いて吊るせるようになっているという、昔から随所で
見かる風情のあれ。
短冊の多くは小さい子供の、おぼつかない平仮名の手書きが中心でした。

めぼしいものをいくつか携帯で撮ろうかとも思ったのですが、なんとなく
はばかられたので転記にてご紹介。
幼い子供の手書き文字を想像してお読みください。

「せかいいっしゅうしたいです」
仮面ライダーのオーズになりたい」
「もっと早く走りたい」

…まずは「らしい」感じの。
こういうのは、時代を経て普遍的であってほしいものです。誤字もまたご愛嬌。


「かぞくがけんこうであかるくいられますように」
…自分で考えて書いたんならすごいな。
まあ、家族の誘導があったとしても、割とありがちな気はします。

「おかねたまりますように」
…こっちはどうだろう。
自分で書いてたら別の意味ですごい。かといって、親が書かせてるのもなかなか。

「かしゅになって〇〇家をゆうめいにしたいです」
…そういう動機?
若くして家を背負ってるのかい。

「おかあさんおとうさんそばにいてね」
…どうした?(汗)

「みんながさびしくなりませんように」
…ええと、わかった、一緒に祈るよ。


一部は、大人らしい筆跡と内容の短冊も。
「契約がとれますように」
営業さんかしら。なかなかリアルです。

「宝くじが当たります様に」
これ、結構な達筆にてしたためられてました。


最後に再び、子供の字で書かれた願い事をもうひとつ。
東京大学京都大学ハーバード大学ラドクリフ女子大学、わせだ大学、
けいおう大学にいけるようなかしこい、頭の良い」
←ココで紙がいっぱいになってた。

…個人的にはこの子が一番心配かもしれない。

よく知らないのに、偏った情報だけ子供に叩き込むのってどうなんだろう。
まあ、もしかしたら本人が自分でそういう名門大学の名前にハマッてるという可能性も
ゼロではないかもしれないけれど。


ラドクリフ大学は、現在はもう存在していません。
ハーバード大に吸収されました。前世紀末、1999年に。

列挙された名前からも、「表面的」という印象をありありと受けたし、まあ
そういうのは珍しくないのかもしれないけれど。
なんかね。


子供達が星に託す願い事が
せめて自由なものであり続けられますように、と
そう書いておけばよかったかな。