ブラック&ホワイト

Black&White/ブラック&ホワイト [DVD]

原題: "this means war"

この邦題はいまいち理解できないんだけど。

といあえず「あまり考えずに楽しめそうな作品」という観点でチョイスして、ちょうど希望には
フィットした感じでした。
細かいことは気にせず気分転換。

CIAの若き敏腕エージェントのFDRとタックは親友同士。そんな二人は闇商人を追うも失敗、
謹慎処分を受けてしまう。
暇になってしまったタックは、恋人紹介サイトでローレンという女性と知り合い電撃的に
恋に落ちてしまうが、なんとFDRもローレンをナンパしていた。二人はローレンを巡って、
最初は紳士らしくアプローチを開始するがやがてどんどんエスカレート、CIAの特権を
活かし(?)ハイテク兵器を駆使したバトルに発展していく。
(goo映画 解説より)

以前見かけた予告編では、男性2人の恋愛バトルにフォーカスされていたこともあり、
ヒロイン役は二股交際をしれっと楽しむ小悪魔美女かと思っていましたが、そこはリーズ・
ウィザスプーン。
「思いがけず出会った素敵な男性二人の間で混乱しつつも揺れる、恋愛に不器用な都会の
キャリアウーマン」という、彼女の真骨頂ともいえそうなキャラクターを好演して
いらっしゃいました。
三角関係といえど、メインの3人とも共感を得られる、応援したくなる(少なくともそういう
趣旨で描かれている)キャラクターです。

本作品の鑑賞にあたって、男性はハイテク機器や国家権力を総動員して恋愛成就に挑む
主人公たちに自分を重ね、女性は彼らに最高のエスコートを受けるヒロインに自分を
重ねて楽しめるということかな。

そして彼らの本職である諜報員としての、闇組織との対決も絡みつつ物語が展開。
クライマックスの、彼女の職業知識を活かした危機回避の展開は個人的にお気に入りでした。
うまいこと伏線が生かされた感じで「そうきたか」とニヤリとさせられた。


〜以下微妙にネタバレです〜

ただ最後の結末として、彼女が彼を選ぶ理由がいまいち伝わらなかったような。
少なくとも最初のデートの時点では、タックは小細工抜きの素のままの自分として彼女と接した
うえで意気投合して楽しい時間を過ごしているんですよね。

対してFDRの方は、当初彼女から反感を買うばかりで、後に好感を得たのはすべて、調査のうえ
での「作った」行為に対してのみ。
(あ、「家族がいい人達だった」っていうのはあったけれど。そこか?)
せめて、彼女の好感を得るためにアピールした慈善行為(病気の犬の保護)が、本当に彼自身の
心の支えになって変化をもたらしたとか、そういう描写があれば多少は納得できたのだけど。

あれこれ考えて優柔不断に陥るも、最後は「生命の危機にどちらに身を寄せるか」というギリギリ
の選択によってケリがつくわけですが、この時点で期せずして(ある意味)、一方とだけ身体的
関係があったのなら、単に本能的にさもありなんというか。

結局「最後にものをいうのは動物的本能」「紳士協定を守った方が馬鹿を見る」「選ぶなら結婚歴
ナシのアメリカ男にしとけ」ということでしょうか、ハリウッド的に(え)

エピローグにてタックが元妻とよりを戻すシーンで、確かに大団円という感はありましたが。