氷の中に約5000匹の魚 批判相次ぎスケートリンク中止

NHKニュース記事
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161127/k10010786201000.html

スケートリンクに「本物の魚」を埋め込んだ史上初のアトラクション。
来場者の反応は様々だったようだけど、それ以上にSNS上で(PRのための発言含め)「不快だ、残酷だ」との批判が集中したため中止の運びに。

・・・まあ、こういう展開は想定されて然るべきだったんじゃないかと思います。
想定していなかったとしたら、さすがに開催側の想像力不足かと。

開催側の説明によれば、あくまで市場で廃棄処分になる対象の生魚を使用した、とのことで。
(つまりこの演出のために魚を殺してはいないと)

実際こちらの報道を受けた世間の反応の中には
「剥製や標本の展示は良くて、どうしてこれが駄目なのか」
「残酷だという人間は魚を食べ残したことがないとでも言うのか」
といったものもあるようですが。

おそらく批判に繋がったのは、動物の死骸を娯楽用に加工して「遊びに使って」いること、しかも足の下で踏みつけるような形で用いることへの不快感ですよね。

鑑賞や研究を目的とした剥製等の「展示」とは、そこが違ったのかと思います。
展示や学術的観察の対象であれば、もっと丁寧に扱われるものだし。

結局は商業施設の戦略として、斬新でインパクトの強いことをやろうとして、批判も予想しながら賭けに出たら結局裏目だった、ということかもしれませんね。

手をかけて準備してこんなことができるなら、生魚以外のものでやればいくらでも目を引く演出ができたと思うのに。
作り物の花なり、キャラクターの絵なり。
「造り物」でさえあれば、不気味なものを埋め込んでホラー演出にして普通に話題を集めることもできたのでは。

インパクトに走ったとか、コスト面とか、いろんな理由があってこうなったんでしょうか。

技術やアイデアとしては確かに面白くなりえたものだと思うからこそ、「もう少し考えれていれば」という気がして、残念な話。

テーマパーク自体が「今年からアホ始めます」というコピーを押し出していたそうですが、そこで言うアホってこういう意味じゃないと思う。