ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

※例によってネタバレを含む鑑賞後感想です。

あー楽しかった! と、アトラクション的な疑似体験をしてくるのに適した映画。
ストーリーに集中する必要とか特になし。
それが悪いということではなく、3Dとか4DXとかで楽しむのに向いていると思います。
そもそも「TVゲームの世界に吸い込まれる」という設定の作品だし。

上映中に何度か客席から笑いが起き、終わった後も「楽しかったねー」という声があちこちから聞こえてました。
単純に笑って楽しめる感じ。

以下雑感。
●個人的に良かったと思うのが、
 ・フリッジとスペンサーはそれぞれ「いじめっ子」「いじめられっ子」ではない。
 ・マーサが黒髪でも眼鏡でもなく歯科矯正もしてない。
 ・ベサニーが最後まで彼氏を作らない
 このあたりで、全体的に単純な構成とはいってもその手の「王道」を外してきてたところ。
 ベサニーがブロンドなのは…まあそこはもうしょうがないかという気がする。(え)

 彼らがそもそもいがみ合ってたり、お互いに否定的なわけじゃなく、「仲良くなる機会がなかった」くらいの距離感なので、ドタバタな展開の中で協力関係が芽生える展開もさほど違和感なく、そして全体的にノンキに見守れます。笑

●翻訳の工夫を要した所だとは思いますが、パイロットのアレックスが高校生たちに「同世代じゃない」と気付かれる言葉遣い(≒死語)が「チョー嬉しい」とかなんですか…
 「超」ってもう使われないんだっけ…(現実を突きつけられるアレックス寄り)
 あ、そこ「マブい」とかじゃなく「チョベリグ」なんだ…みたいな。どっちも死語だけど。
 吹き替えのベサニーとか最近のギャル語全開なんでしょうか。それはそれで興味ある。

●「冴えない少年がなんとか好きな女の子とキスまでこぎつけたけど、そのキスが見るからに下手」っていうシーンは、少し前に他の映画で見た気がするんだけど、ちょっと流行ってたりするんでしょうか。
 本作だと見た目は思いっきりヒーロー&ヒロインで面白かったけど。

●あの「キメ顔」っていうスキルがなにげに凄い着想だと思います。明らかに作中最も役に立たないスキルなんだけど。笑
なんとなくゲームの主人公っぽいし、随所で笑えて、あの作品のコメディ要素を引き上げてたと思う。
英語だとスキル内容は「smoldering intensity」・・・「内に秘めた強さをにじませる」ってこと?
一般的な表現なのかよくわかりませんが、そういえばブレイブストーン博士のファーストネームもSmolderだった。笑
まあ、ただでさえ彫りが深いし、真剣な顔をするとキメ顔になっちゃう感じはしたので、あの効果音ドォンな時は
もっとわざとらしくても良かったかも。


●「何回話しかけても同じことしか言わないキャラクター」とか、「ハナから不公平なキャラクターのスキルや役割分担」とかって、日本人にはかなり馴染みがあると思うので、そういう意味ではこの作品への親和性は高いんじゃないかと思います。
 一部のゲーム好きとかじゃなく、多くの人がわかりますよね。アレックス世代はドラクエ世代なんだぞ(開き直り)
「ゲームの世界に閉じ込められて、脱出するためにはクリアするしかない」的な設定も、割と馴染みがありますよね。


あ、前作「ジュマンジ」はあんまり知らなくても問題はないと思います。
そういう意味では、多少はゲームとかやったことある人のほうが入りやすいのかな。
壮大な世界観とか人間の在り方を問うとか、そういうのじゃないです。でも時々ちょっといい事言ってくれたりします。

(現在公開中)